「牛のおもちゃ」展
2021年01月14日(木) ~ 2021年02月16日(火)

豊作や幸運を招くとされる牛のおもちゃ=日本玩具博物館
疫病にも御利益?
疫病神を追い払ってモ~っと良い年に-。
干支(えと)をテーマにした正月恒例の企画展が、
兵庫県姫路市香寺町中仁野の日本玩具博物館で開かれている。
牛は昔から人間との結びつきが強く、幸運や豊作、疫病よけの象徴とされる動物。
愛らしくも力強い約120点の牛たちが、コロナ禍の克服を応援してくれているようだ。
(平松正子)
弥生時代から農作業に用いたとされる牛は、農耕神の使いとして大切にされ、早くから玩具化されていた。
特に米俵や千両箱を背中に乗せた「俵牛」「千両牛」は人気で、全国各地で盛んに作られた。
会場には伏見の土人形や仙台の張り子など、それぞれに味わい深い人形が並ぶ。
もう一つ、牛の背にしばしば乗っていたのが天神、すなわち菅原道真だ。
道真には牛に命を救われた逸話があるなど縁が深く、
「牛のり天神」は豊作のほか、学問や文芸の上達にも御利益が期待されたらしい。
地方ごとに異なる道真の表情を見比べるのも楽しい。
そして牛のおもちゃは、疫病よけにも活躍したという。
江戸時代から流行を繰り返した天然痘は、疱瘡(ほうそう)神が人に取りつくことで発病すると考えられていた。
会津張り子の赤べこなどは、牛が瘡(くさ=草)を食べてくれるとして全快を願ったもの。
肌に当てると熱や痛みが和らぐとされる瓦製の人形「瓦牛」などもある。
尾崎織女学芸員は「赤色には霊力があり、疱瘡神の嫌う赤で退散させたとか、
逆に赤でもてなして送り出したなど諸説ある。
いずれにしろ、大切な人を病から救おうと願う気持ちは昔も今も変わらない」と話す。
「牛のおもちゃ」展は2月16日まで。水曜休館。一般600円。
同館TEL079・232・4388
情報:兵庫おでかけプラス
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イベントデータ
- 開催日
- 2021年01月14日(木)~2021年02月16日(火) (水曜休館)
- 時間
- 10:00 ~ 17:00
- 開催場所
- 日本玩具博物館 2号館 小展示コーナー
- 住所
-
〒679-2143
兵庫県姫路市香寺町中仁野671-3 - 対象
- はいはい期まで よちよち期 2~3歳 6歳以上 保護者 プレママ・プレパパ
- 定員
- 託児
- なし
- 費用
- 入館料大人600円、高大生400円・子ども(4才以上)200円
- 事前申し込み
主催者情報
- 主催者名
- 日本玩具博物館
- 主催者サイト
- https://japan-toy-museum.org/
- イベントサイト
- https://japan-toy-museum.org/archives/exhibition/plan/%e7%89%9b%e3%81%ae%e3%81%8a%e3%82%82%e3%81%a1%e3%82%83
- 問い合わせ
- TEL: 079-232-4388