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ついに事件… LINEとPayPayを使った“イマドキ特殊詐欺”で、40万円とられた話。~後編~

2024年05月27日

  • 繝輔ぉ繧、繧ケ繝悶ャ繧ッ

「子どもたちの運動会の写真を、きれいに撮りたい!」
そんな、何気ない気持ちから利用したネット通販。複数回にわたるメールのやり取りで、少しずつ、着実に、詐欺被害へと導かれているとは思いもせず…。

前編はこちら

4月26日(金)、ついに事件は起きました。

その夜、わたしは学校の先生たちとの定例の勉強会があり、19時ごろ自宅を出発。夫は18時過ぎに帰宅していましたが、お互いにご飯の用意や洗濯で忙しく、バタバタと出てしまいました。

19時50分ごろ、公民館で勉強会に参加していると、夫から何度も電話が。さらにLINEで、
「金とられた」
「やりとりしてたらだまされた」
「警察よんだ」

慌てて会場を出て事情を聞くと、相手とのやり取り中に「おかしい」と気づき110番したものの、すでに銀行口座は「すっからかん」状態だった、と…。

手口は、こうでした。

わたしが自宅を出発した15分後、LINEで「山下商社」に「仕事終わったので電話大丈夫です」と送信。5分ほどたってLINEで着信があり、PayPayの「送る」という機能で、レンズ代約1万3千円の「支払いリクエスト」を送るよう言われます。

が、「うまく行かなかった」「返金手続きのために」と、相手から送られたQRコードを読み取って、指示された数字を入力、送信。1回目は「199980」、2回目は「196200」。
実はそれが金額で、返金されるつもりが、逆に相手に39万6180円を送ってしまったのでした。

今回悪用された、「送る」機能。出てきた当初は「PayPay、天才!」と感動したものです。友人と飲み会やランチに行った際、1円単位までサクッと割り勘できる。その手軽さが、まさか犯罪に使われるとは…。

クレジットカードが使えない小さなお店でもキャッシュレスで払える!と、自治体と組んだキャンペーンなどで一気に普及したPayPay。以前、情報流出や不正利用も取りざたされたため、わたしはコンビニATMから現金でチャージするようにしています。が、ネットバンクや複数のキャッシュレス決済アプリを使いこなす夫は銀行口座を紐づけ、口座からの「オートチャージ機能」も「いつの間にか有効になっていた」と言います。

「オートチャージ機能」がオンになっていると、決済や送金でお金が必要になった場合、紐づけた口座から自動的にその金額が吸い上げられるのです。

友人から「詐欺グループのリストに載ったよ」と言われた通り、夫のPayPayアカウントには、「川本」「イペー」「MAICO」「櫻井卓」といった謎のアカウントから数万円の請求が大量に届き始めました。

また、通話中にスマホの画面を共有できるLINEの新機能を使い、夫の操作を確認しながら指示を出していたとのこと。「便利」や「手軽」は「怖い」と表裏一体なのだと、思い知りました。

最も個人を特定できそうなのは、最初にレンズ代を振り込んだ「ハヤシ エイジ」名義の銀行口座。先方は、労働金庫の県内の支店。
連休明けの30日(火)朝、さっそく同金庫に電話しました。詐欺師に口座を開設させるとは、どんな審査をおこなっているのか聞きたかったのです。

支店の担当者によると、口座開設時には「ハヤシエイジ」さんの身分証明の提示も受け、確かに支店近くに住み、市内の事業所に勤務していたとか。北海道から沖縄まで、100人超が同口座に振り込んでおり、情報提供を受け口座を停止したときには、すでに残高がほぼゼロ。家は引き払い、会社も辞めて、追いかけようがない、と言うのです。もともと詐欺グループの一味だったのか、口座を売ったのか。ハヤシエイジさんはいま、どんな思いで、どうしているのでしょう…。

試しにX(旧Twitter)で「口座 売買」などと検索してみると、出るわ出るわ…
「各種口座高額買取中」「最短30分で振込み可能!」などとうたい、銀行名を指定しているものも多い。中古品を売買する「メルカリ」のアカウントも「大募集」され、いったい何に使うのか…
口座の買取金額はほんの数万円だそうで、リスクのほうが大きいとしか思えません。
多くは1時間以内に投稿されたもので、警察の取り締まりとのイタチごっこの模様。

同支店の担当者によると、「〇時間以内なら手数料無料」などと焦らせて、金~日曜に振り込むよう誘導するのも、手口とか。以前は、金融機関の営業時間外の振り込みは「予約」とされましたが、今はネットで操作すると即日入金されてしまう。被害側が身動きの取れない土日の間に、ATMでほぼ全額を出金。週明けには姿を消している-というわけです。

確かに今回も、金曜に届いたメールに「24時間以内に振り込めば手数料無料」の一文が。後で確かめると、24時間以内に振り込んだのに、しっかり手数料がとられていました。

「26日」という日付も、狙っていたのだなと感じています。
給与の支払いが「毎月25日」という企業が多く、わが家も、夫がPayPayと紐づけていた口座は普段、数万円しか入っていないのに、その数日前に夫の給与、子どもたちの児童手当、年3回だけ支給される手当や各種還付金などが一気に入り、この1年3カ月で最も残高の多い日だったのです。

友人が送ってくれた昨年9月の某紙記事によると、昨年前半の時点で、兵庫県内で同様の手口による被害が10数件起き、被害額は数百万に及ぶとか…。
その新聞は購読しているのに、記事を読んだ覚えがありません。無意識に、「特殊詐欺? あー、お年寄りがだまされるやつか」と、読み飛ばしていたのかもしれません。

PayPayには不正利用された場合の補償サービスがあり、経緯を詳しく説明し窓口に申請したものの、「ご申告いただいた被害はお客様の端末操作によって生じた取引であると判断し、補償制度の対象外となりました」との返答。

本人の操作とは言え、「相手に数十万送っている」という認識がないまま送金されてしまうのは、システムの欠陥であり、「返金を装って送金させる詐欺が流行っている」とユーザーへの注意喚起もせず、詐欺の温床となった現状への責任は重いのでは―
あらためてそう返したものの、それ以来、同社からメールが返ってくることはありませんでした。

金融機関やコンビニなどで、従業員が詐欺被害を防いだとして表彰が相次ぐ昨今。社会で強まる包囲網をかいくぐるように、今回はすべてがスマホの中だけで起こった、言わば「密室型」。「LINEでつながれって言われてるんやけど…」などと、不自然なやり取りを少しでも話してもらえたらと、新学期や出張でコミュニケーションが不足していたことに、反省しきりです。

「何千万もとられている人もいるし、40万で済んでよかったやん」と言う人もいましたが、決して裕福ではないわが家の40万円は、子どもたちの進路にも関わる大事なお金。「だれかの被害」と比べられるわけもなく…。夫とわたしの精神的な打撃も大きく、双方の親族にも負担をかけ、犯罪は単なる「お金」だけでなく、多くを奪うのだと痛感しました。

被害に遭う側だけでなく、罪を犯すほうも、きっかけのひとつは「孤独」。生活が苦しくて詐欺に手を染める、人を信じていたら大事なものを奪われる。傷つける人も、傷つけられる人も出さない社会になればと、自分ごととして考えた一件でした。
(すきっぷスタッフ)

※写真は、今回の被害の発端となったカメラ。
望遠レンズの「ちょっとの安さ」につられたおかげで、とんだ痛手を負いました。
わが家が注文したサイトは閉鎖されていましたが、同じ詐欺グループのものと思われるサイトが、まだネット上に開かれているとか…

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