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(106)飯野祐樹准教授 ランドセルと多様性 本質見抜く力が重要

2022年06月27日

  • 繝輔ぉ繧、繧ケ繝悶ャ繧ッ

 わが家も御多分にもれず3月末頃より始まった「ランドセル商戦」に参戦し、ランドセル選び(通称・ラン活)を進めてきましたが、先日やっと長女納得の一品にたどり着くことがかないました。もはや就学前の通過儀礼と言っても過言ではない重要イベントの責務を果たしたことに親として安心しているところです。
 思い返せば、カブセ(冠)の色だけでもパステルピンクに始まり、ラベンダー、ローズレッド、そして、サックス(淡くくすんだ青色)へと嗜好(しこう)の変遷をたどり、そこから、マチの色、持ち手やナスカン(フック)の取り付けなど、多様性に富んだ今日のランドセル選びに大変さや驚きを感じつつも、長女と一つずつ形にしていく作業は有意義な時間となりました。
 ただ、いくらランドセルに多様性が見られると言っても、それはランドセルを構成する200程度のパーツに対してのみであり、ランドセルで通学するといった事実は今日に至るまで変わりありません。言い換えれば、パーツの変換といった表層的な部分の多様性は多分に認められる一方、その前提となるランドセルの使用や選択色のジェンダーレス化といった深層部分の多様性に響くような出来事が起こっているとは言いにくいのではないでしょうか。
 ちなみに、通学にランドセルを用いることについて法律などでは規定はされていません。にもかかわらず、これほどまでに高い使用率が見られる背景にはランドセルが有する代え難い機能面の良さということもあるでしょうが、場の空気(多数派)やイメージを尊重するといった日本的風潮も少なからず影響しているように思えます。
 場の空気やイメージを重視するあまり、子育てにつらさや大変さ、時には悲しみを感じることもあるでしょう。簡単なことではありませんが、本質を見抜く力は子育てにおいても重要であり、それ以上に社会にはその多様性を受け入れる柔軟な姿勢が求められます。表層的な多様性は当然のことながら、深層部分の多様性が自由に行き交う社会こそ真の意味での多様性を認め合う社会への入り口となるのではないでしょうか。
 さて、近年では電子教科書の普及が進んでおり、薄型タブレット一つですべての教科書に対応できる日もそう遠くないかもしれません。この潮流はランドセルの深層部分にどのように響くのか注視していきたいところではありますが、購入したばかりのランドセルの形状が激変しては…と怏々(おうおう)とするのは私だけでしょうか。
    ×   ×
 子育てをテーマに、兵庫教育大大学院学校教育研究科の教授らがつづります。
 ◇第4日曜に掲載します。

▽いいの・ゆうき 1982年、愛媛県生まれ、加東市在住。2017年から兵庫教育大准教授。専門は幼児教育学。ニュージーランドを中心に、世界の幼児教育・保育を研究している

2022/06/26 神戸新聞

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