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(104)茶谷智之講師 リュックの子 「常識」にとらわれず見守る

2022年04月28日

  • 繝輔ぉ繧、繧ケ繝悶ャ繧ッ

 4月と言えば進級の時期ですね。私の3歳の娘も保育園で一つ上のクラスに入りました。1年前の姿を思い返してみると、驚く変化ばかりです。ダンボールの中に入って寝てみたり、肩車をしているところから飛び降りようとしたり、怒られそうになったら2歳上の姉のせいにしたり…。この1年の保育園での体験を通して、いろいろな姿を見せるようになったなあ、と実感します。
 そんな娘の育ちを思い返していると、娘が1歳児クラスに入った2年前の4月に帽子と小さなリュックサックをとても気に入って、保育園に行くときは必ずその2点を身につけていたことをふと思い出しました。登降園のときだけではなく、園で過ごしているときも(お昼寝のときはさすがに肩の重荷を下ろしていたようですが)。クラスの保護者の方からは、すぐに「リュックの子」と覚えてもらえて、親としてはほほ笑ましかったことを覚えています。
 何よりもうれしかったのが、保育園の先生方が「リュックの子」をそのまま受け入れてくれたことです。それは新しいクラスで不安だろうから、家で使って安心感のあるリュックを身につけるのを一時的に許容してあげようという「上から目線」のようには感じませんでした。
 娘は毎日遠足気分だったのかもしれないし、リュックを頻繁に背負う私のまねをして大人になった気分だったのかもしれません。そんな娘に対して、みんなと同じようにリュックを外そうとしたり、屋内では帽子はかぶらないものだと「常識」を振りかざしたりせず、ただただ見守ってくれました。
 それぞれの生や生き方が肯定される環境をつくることは、言葉で言うのは簡単ですが、実現するのはとても大変なことだと思います。学校内でのいじめ、性的志向や性自認に関わる偏見、育休を取った親が社内で味わう、肩身の狭い思い―などを巡る出来事をよく見聞きするのがその証拠です。この同調圧力の強い、日本社会の暗い面が目に浮かぶ一方で、その社会の変革の兆しが、娘の通う保育園に垣間見えたように感じます。
 どこの国でも同じですが、家庭の経済的格差、障害の程度、国籍や母語の違いなど、子どもたちはバラバラだし、保護者も保育者もさまざまです。家の中で眼鏡はかけるのに、なぜ帽子やリュックを身につけてはいけないのか―。子育てに関わる私たちがまずできることは、目の前の子どもの姿から、自分の持つ「常識」を疑ってみることだと思います。

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 子育てをテーマに、兵庫教育大大学院学校教育研究科の教授らがつづります。
 ◇原則第4日曜に掲載します。

▽ちゃや・ともゆき 兵庫教育大学大学院講師。専門は子ども家庭福祉。インドの貧困地域に暮らす子どもの教育・福祉について研究している。

2022/04/24 神戸新聞

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