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【降っても晴れても すきっぷびより】<54>盲点だらけだった、わが家の避難グッズと心の準備

2018年06月29日

  • 繝輔ぉ繧、繧ケ繝悶ャ繧ッ

 6月18日朝。私の住む西宮市でも震度5弱の揺れがありました。

小学2年の息子の登校に付き添うため、家を出るところ。食器が割れ、家がきしむ音に動転し、慌てて荷物をまとめて飛び出してしまいました。が、息子が朝晩服用しているてんかん薬を持ち出さねばと、慌てて取りに戻り、リビングの電気を消し忘れたことに気づいて、また靴のまま家に戻り…。
自分は冷静な方だと思っていましたが、今振り返っても情けない“ダメ初動”の典型です。
 
子どもたちは夫と校門前におり、知的障害と自閉症のある息子も落ち着いていた…というより、揺れにも気づかなかった、とのこと。自宅にいるより怖くなかったかも、と思いましたが、ブロック塀の下敷きになり亡くなった女の子のことを知り、恐ろしくなりました。

宮城県仙台市出身の私が生まれる1カ月前、地元で起こった宮城県沖地震では、ブロック塀の倒壊で多くの方が亡くなりました。親や先生から繰り返し聞かされていたものの、今の自分の生活には反映していなかった。あらためて通学路を見渡すと、「建築基準法違反では…?」という塀が、いくつも。
その日は家庭ごとの下校となり、いつもは友人と帰る6年生の娘と「これは危ないね」と話しながら帰ることができました。
各自治体は学校園の点検を進めつつ、危険な塀を見つけたら情報提供するよう求めているそうです。

さらに、今回初めて知ったことが。
「地震が起きたとき、家に帰ろうとしている子たちがいた」とママ友から聞き、先生に伝えると、「登校中で、自宅の方が近ければ帰るよう指導している」とのこと。この辺りは津波被害が予想される地域で、学校より浜手に住んでいる子が多数。保護者はその指導を知らず、すれ違うかもしれません。校長先生と話してみたいと思っていますが、まずは家族で「とにかく学校へ」と再確認しました。

その日の夜。余震に備え、玄関に避難袋、枕元にライトや靴下などを用意していると、娘も何やら大きなリュックをパンパンにしています。
「それ、何が入ってる…?」と聞くと、「ぜんぶ洋服!」とのこと…。
東日本大震災では、重たい避難袋を背負った子が何人も津波に流されたといいます。「あなたは何も持たなくていいから、逃げること」。娘に念押ししました。
 
大阪府内の自治体の水道局に勤める夫は、復旧作業が深夜に及びました。
もし今、大規模な余震が来て、“非日常”が苦手な息子がパニックを起こしたら…。
現在妊娠5カ月。20キロ弱の暴れる子どもと逃げられるだろうか。リビングで一人、不安が募ります。

障害者向けの市の避難支援制度に登録しているものの、今回は対象外だったのか、安否確認などはありませんでした。地域の学校を選んだのは、いざというとき助け合えるためでもありますが、日ごろからのつながりが大切だと、あらためて感じた夜でした。

あの日以来、新聞記事などを参考に、水(もしくは水筒)、息子も食べやすいビスケット、保険証と乳幼児医療証のコピー、3人分の母子手帳、張り止めやてんかん薬などを常に持ち歩いています。妊婦でトイレが近いので、簡易トイレなども加えたいのですが、財布や携帯、仕事の資料なんかも含めると、かばんがあり得ない重さに…。どうしたものでしょうか。

実は、防災意識は人一倍強いつもりでした。実際の危機に直面して、穴だらけだったと反省。喉元過ぎても忘れちゃいけないと、マニュアルではない“わが家流”の備えを、試行錯誤しているところです。


写真①、②=子どもたちが通学路を点検できるよう、防災科学技術研究所の研究員(@shimazakikan)がツイッターで公開したイラスト。わが家でも役立ちました。
写真③=かばんに常備している「いざという時グッズ」。重いです…

  • 繝輔ぉ繧、繧ケ繝悶ャ繧ッ

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