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【降っても晴れても すきっぷびより】<52>「近藤歴40年」の夫に嫉妬する妻
2018年04月23日

新学期が始まりました。
知的障害のある新2年生の息子。担任がどんな先生か、親にとっては最大の懸案事項でしたが、昨年度の先生が持ち上がり、ひとまずほっとしています。
ただ、ちょっとした問題がひとつ。昨秋結婚された先生、この4月をもって新たな姓に切り替えるそうです。「結婚して名字が変わる」というのは、息子にとってはかなり難易度が高い現象。目の前にいるのはどう見ても“橋本先生”。なのに突然、“大西先生”と呼ばねばならない。
しかも彼の中の“大西先生”は、大好きな保健室の先生で…大混乱です。
新・大西先生「大西先生って呼んでみて」
息子「おおにしせんせ~い!」
新・大西先生「(手を挙げて)は~い!」
息子「…ちがう。はしもとせんせい」
こんなやり取りが延々続きました(笑)
クラスメートたちが呼んでいるのを聞いて、少しずつ定着してきたようです。
ちなみに私の「萩原」は旧姓です。戸籍名は「近藤」。
婚姻届を出した12年前、改姓に抵抗はあったものの、「通常は女性側が変える」といった意識が私の中にもありました。それをいま、非常に後悔しています。なぜ十分に話し合わなかったのか? なぜ、大事な自分の姓を易々と手放してしまったのか…?
家を継ぐわけではありません。旧姓を仕事上使うのも、メールを書くたびに「私はこの人に対して萩原か?近藤か?」と混乱したり、娘の保育所からの電話をデスクが「近藤なんていません」と切ってしまったり、ややこしいこと数え切れず、ですが、問題はそこだけではないのです。得も言われぬ喪失感と、不条理さ。共感してくださる方はいらっしゃるでしょうか…。
命がけの出産や育休によるキャリア中断と、体も生き方も変化を迫られる妻に比べ、何も変わらない(ように見える)夫…と、このブログ(<16>「イクメン」が消える日)にも書きましたが、ならせめて、名字だけはそちらが変えてくれてもよかったのでは!?と。
「いいよねぇ~、生まれてからずーっと近藤のまま、何の苦労もなく生きられて」
…などとグチグチ言われ続け、夫も嫌気が差していることでしょう(笑)
「選択的夫婦別姓制度」への賛成派が反対派を上回り、過去最高に達した…という報道が先日ありました。同姓にしたい人も、別姓を望む人も、「選択的」なら誰もが尊重されるように思うものの、ハードルはまだ高いようです。
どうしても夫婦で統一しなければならないのなら、せめて婚姻届提出時、窓口でクジで決める、というのはどうでしょうか? ジャンケンも考えましたが、「真さん、絶対にグーを出すのよ」などと夫側親族から事前にプレッシャーをかけられそうなため、却下しました。
自分も名前が半分変わる確率、50%。
男女ともにそうなれば、「夫婦の姓」についてもうちょっと議論が進むのでは……
というわけで、まずは「クジ的夫婦同姓制度」の導入、いかがでしょうか?
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