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すべてのママに知ってほしい“ブレストアウェアネス” 後編

2024年05月16日

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  • 杉山迪子先生

前編でお話ししたブレストアウェアネスの続き、3つめから解説します。

 

3. 変化に気付いたらすぐ専門医に相談する

乳腺専門医とは日本乳癌学会という乳腺・乳がんの専門家の組織が定めた資格で、乳腺専門医の資格を有する医師の名前は日本乳癌学会のホームページで見ることができます。

「心配だからすぐに大学病院やがんセンターなどの大きな病院でしっかり診てもらいたい!」という気持ちになるかもしれませんが、大きな病院は乳がんと診断されてからでないと受診ができない場合があったり、包括している地域が広いため多くの患者さんで混んでいて受診までに時間がかかることもあります。まずは乳腺外科・乳腺科を掲げるクリニックを受診してみることをおすすめします。大きな病院に行かなくても解決することがありますし、必要があればそのクリニックが信頼する大きな病院に紹介してくれます。

そして、2にも記載しましたが、乳房の変化と言われても、本当にしこりなのか、本当に左右差なのか、母乳なのか分泌物なのか、よく分からないし、迷うのが当然だと思います。

実際診察をしていると、患者さんが「しこり」と感じるものは、正常の乳腺組織で問題ないことが多いです。「乳頭分泌物」だと感じるものは母乳の残りであることも多いです。患者さんが感じた乳房の変化が病的なものなのか、正常なのかを調べるのは私たち乳腺専門医の仕事なので、本当にこれはしこりかな? 乳頭分泌物かな? という迷った状態で遠慮なく乳腺クリニックへお越しください。乳腺専門医からの説明を受けて、また自分の乳房の状態を知ることに近づければ良いと思いますし、それも含めて“ブレストアウェアネス”だと考えます。

 

4.40歳になったら2年に1回は乳がん検診を受ける

乳房の変化があってから病院を受診すれば良い、と思う方がいるかもしれませんが、乳がんになっても何の症状も出ないこともよくあります。なので、何も症状がなくても40歳以上になったら最低でも2年に1回は乳がん検診を受けましょう。自治体の乳がん検診、企業健診、人間ドックなど何でも大丈夫です。乳がん検診の検査方法(マンモグラフィか超音波か)については、これから出る記事に詳しく書きますね。

基本的なルールとして、40歳以上は最低でも2年に1回はマンモグラフィを受ける、と覚えていてください。ですが、乳腺の状態によっては超音波検査を足すことをお勧めする場合もあります。乳腺専門医に検査の方法や頻度などを相談してみることをお勧めします。

今日からできる“ブレストアウェアネス”、早速やってみてください!

そして何か心配なことがあったら、ぜひお気軽に乳腺専門クリニックで乳腺専門医に相談してください!

 

【アドバイスをいただいた専門家】

乳腺専門クリニック マンマリアコウベ 医師 杉山迪子先生

マンマリアコウベ

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