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お子さまは「お口ポカン」になっていませんか?

「お口ポカン」の症状や影響などについて、大阪歯科大学教授の中塚美智子先生に教えていただきました。

2023年01月06日

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 みなさま、こんにちは。新しい年を迎え、この1年のお子さまの成長を楽しみになさっている方も多いことでしょう。そこで、今回はお子さまの発育、成長に欠かせない話をしたいと思います。

 

 「お口ポカン」という言葉を聞いたことがありますか。お子さまに口を閉じるように言っても閉じることが難しく、常に口が半開きになっている状態です。原因の1つとして、口の周りや舌の筋肉の力が弱いことが挙げられます。口で呼吸していることが多く、表情もぼんやりしているように見えます。

 

 口が常に開いていると口の中が乾くため、虫歯ができやすくなるほか、歯周病や口臭の原因になります。また、硬いものがかめない、うまく飲み込めない、歯並びが乱れる、うまく発音ができない、口笛が吹けないといったことも起こります。さらに、口呼吸ではほこりやウイルスが直接喉の奥に入るため、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなってしまいます。

 

 身体に何か病気や異常があるわけではなく、口の周りや舌の筋肉の力が弱いことなどが原因で食べたり話したりすることがうまくいかない場合、歯科医療機関で「口腔機能発達不全症」として、公的医療保険を用いて治療を受けることができます。具体的には、口の周りや舌の筋肉を鍛えるトレーニング、食べ方や話し方の訓練、食生活に関する指導、必要に応じて虫歯や歯並びの治療、耳鼻咽喉科など医科との連携も行います。

 

 「お口ポカン」になっている子どもは、全体の2割とも3割ともいわれています。食べる、飲み込む、話す、鼻で呼吸するといった機能の発達は、お子さまの成長に大きく影響することから、気になることがあればぜひ早めに一度歯科医師にご相談くださいね。

 

【アドバイスをいただいた専門家】

大阪歯科大学医療保健学部口腔工学科 教授

歯科医師、1級キャリアコンサルティング技能士、公認心理師

専門分野:口腔解剖学、歯科医療系学生のキャリア教育

中塚 美智子先生

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