現在39歳から56歳の男性へ 2019年4月から風しんの追加的対策が始まります!
あなたの家族も対象では?
風疹の感染を拡大させないために知っておきたいことを、兵庫大学の小島先生に教えていただきました。
2019年04月02日
○現在の風疹発生状況
風しんの患者数は2013年(14,344人)の流行以降は減少傾向でしたが、2018年は2,917人が報告され、2019年は第11週時点で937人が報告されています。
※「風疹流行に関する緊急情報(2019年3月20日現在)」
国立感染症研究所 感染症疫学センター
風しんは妊娠早期の妊婦が感染すると、赤ちゃんが先天性風しん症候群になる可能性があります。
※先天性風しん症候群については、下記を参照
【風疹にご注意ください!】
先天性風しん症候群は2013年の流行の際は32人が報告されました。
その後、2015年から2018年は報告がありませんでしたが、2019年に1人が報告されています。
※「先天性風しん症候群(CRS)の報告(2019年1月30日現在)」
国立感染症研究所 感染症疫学センター
また、大人がかかると、発熱や発疹の期間が子どもに比べて長く、関節痛がひどいことが多いとされており、まれに重篤な合併症を併発することもあります。
このような状況から、感染を拡大させないためには、社会全体で風疹に対する免疫を持つことが重要になります。
そのため、厚生労働省は特に風疹の抗体保有率が低い世代に対し、抗体検査・予防接種を公費で受けられるように対策を始めました。
○実施期間
2019年(平成31年)から2021年度末までの約3年間
○対象者
1962年(昭和37年)4月2日から1979年(昭和54年)4月1日までの間に生まれた男性(現在39歳から56歳の男性)。
2019年度(~2020年3月)は、昭和47年4月2日~昭和54年4月1日生まれの男性が対象。
○実施方法
1.4月以降、市町からクーポン券が届く。
※2019年度にクーポン券が送付されない対象者も市区町村に希望すればクーポン券を発行し、抗体検査を受けられます。
2.クーポン券に従って抗体検査を受ける。
※子どもの頃に風しんに感染したかどうか記憶が曖昧な場合も抗体検査を受けましょう。
3.風しんへの抗体が不十分な場合、予防接種を受ける。
4月下旬から大型連休が始まり、行楽地など多くの人と接触することで風疹に罹患する機会も増えます。対象者の方はクーポンが届きましたら、速やかに抗体検査を受けましょう。
参考:
「風しんの追加的対策 Q&A(対象者向け)」 出典:厚生労働省
「対象者向けリーフレット」 出典:厚生労働省
「シティーハンター 啓発ポスター」 出典:厚生労働省
【アドバイスをいただいた専門家】
▽小島 光華(こじま みつか)
兵庫大学 看護学部看護学科 講師、助産師。
専門分野:妊娠、出産、子育て