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【パルモア病院 志水先生】 プレママさんのためのQ&A(1)

初めての妊娠は、わからないことが多く、不安になることもあります。 パルモア病院の産婦人科医師、志水香保里先生に、これまで多くのプレママさんから寄せられた質問についてアドバイスをいただきました。 今後も、随時Q&Aを掲載していきます。

2017年03月23日

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Q:妊娠中にしてはいけない運動はありますか?おすすめの運動はありますか?

A:おすすめの運動は水泳、ウォーキング、マタニティヨガ・エクササイズです。有酸素運動で全身を使用する運動が良いといわれています。いずれも心地いい程度に行い、前後に体をほぐしたり休めたりするストレッチが必要です。行う際には、こまめな水分摂取を心がけましょう。

同じヨガでもホットヨガやホットピラティスは勧められません。またテニスや短距離走などの無酸素運動も避けるべきと言われています。人との接触の可能性のあるサッカーやバスケットボール、転倒の可能性のあるスキーやサーフィンなども避けるべきと言われています。

いずれにせよ、ご自身の状態が運動可能かどうか、主治医に確認のうえ行うようにしてください。

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Q:腹帯はつけないといけませんか?そもそも腹帯とは何ですか?

A:腹帯は戌の日に安産を祈願して行う古い慣習で、江戸時代から続いているという説もあり、また実は日本でのみ行われています。お腹を温めたり支える効果がいわれていますが、実は医学的根拠が強く実証されているわけではなく、必ず行う必要はありません。

腰痛が緩和されたり保温効果を感じるなど、着用することで妊娠生活が快適に過ごせるのであれば着けるといった心持ちでもよいでしょう。きつく締めすぎると血流不全の原因にもなるため適切な使用を心掛けましょう。

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Q:おなかが張ったときの楽な姿勢は?

A:お腹の張りには生理的なものと病的なもの(切迫早産)とがあります。妊婦さん自身でその区別は非常に難しいため、何度も張る場合には主治医に伝えましょう。病的なものの場合、薬(子宮収縮抑制剤)の使用がなければ落ち着くことはないともいわれています。

立つより座る、座るより横になる方がより体への負担は少ないと思います。この姿勢をすれば大丈夫といったものはなく、より体を休めても症状が続く場合には早めに病院へ連絡しましょう。

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Q:妊娠中は左下にして寝るべきといわれますがなぜですか?右下の方が楽なのですが…。

A:全身をめぐった後の血液は静脈を通って心臓に戻ってきます。それぞれの静脈が最終的に下大静脈という大きな静脈となって心臓に血液をおくります。この下大静脈は背骨よりやや右側に位置しており、妊娠中の子宮・胎児・羊水の重みで圧迫されやすく、これにより心臓への戻る血液量が減少し、血圧を下げてしまうことがあります。仰臥位低血圧症候群といい、顔面蒼白、めまい、冷や汗、吐き気・嘔吐、息苦しさなどを呈します。2011年のニュージーランドの論文で、寝るときの姿勢が左下(左側臥位)である妊婦に比べて、それ以外の姿勢をとる妊婦では28週以降の死産リスクが高いということが示されました。赤ちゃんの姿勢によって右下や仰向けで寝る方が楽という方もおられると思いますが、抱き枕の使用やクッションなどを右側の腰に少し挟むなどして寝るときには左下を意識してもらうことがいいかもしれませんね。

【アドバイスをいただいた専門家】

医療法人社団純心会パルモア病院 医員/日本産科婦人科学会専門医

専門分野:産科学・婦人科学

志水香保里先生

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