ボランティアさんが縫ったピースワーク
ミシン縫いで仕上げたキルトで、とてもしっかりしています。
明るい色の星がいっぱい!
裏側には縫い取りがあり、グループの名前が記されています。
オハイオの皆さんのメッセージをつけて贈りました。
東日本大震災の被災地に生まれた赤ちゃんに、手作りのおくるみを贈ろう!―と呼びかけて始めたミントクラブの復興支援活動「ピースキルト・プロジェクト」では、このほど、米国オハイオ州の「モダン キルト ギルド」のボランティアさんたちが作ったキルトの橋渡し役を務めました。
ことしの7月、栃木県宇都宮市の女性から1本のお電話があり、彼女が昨年まで住んでいた、米国オハイオ州の知り合いの方たちが縫ったキルトを、東北の被災地に届けたい。ミントクラブにお願いできるでしょうか―という相談を受けました。そして、2枚のキルトを託されました。
早速、ミントクラブと連携している、河北新報社の読者クラブ「かほピョンくらぶ」の事務局に連絡。宮城県内で受け入れ先を探してもらっていたところ、なかよし保育所(石巻市中里3)と、亘理保育所(亘理郡亘理町)にそれぞれ届けられることになりました。
亘理保育所では、園舎が被災し、仮設の施設で保育を続けている、近くの荒浜保育所(亘理町荒浜)の子どもたちも通っているそうです。
オハイオのキルトは、震災から1年半を機に、宮城県の2保育所に、無事、届けられました。
【宮城からの便り】
9月10日の神戸新聞夕刊に「米から激励のキルト オハイオ州の住民手作り、宮城の保育所へ」の見出し付の記事が掲載されました。
そして、翌日の11日、河北新報朝刊にも掲載されたところ、宮城県東松島市と牡鹿郡女川町の方から、ミントクラブにお電話がありました。
来年、春に生まれる予定の赤ちゃんたちに、キルトを贈ってほしいとの依頼です。「ピースキルト・プロジェクト」では、ことしのクリスマスにもキルトの贈り物をしようと計画中。出来上がった作品の中から、希望の枚数をそれぞれにお贈りする予定です。
また先日、亘理保育所から、キルトの上で遊ぶ0歳児の写真を添えたお礼状をいただきました。うれしい便りに心が温まり、元気をもらいました! 1枚でも多くのキルトを仕上げようと、ボランティアさんたちは張り切っています。
【今からでもできるボランティア】
「ピースキルト・プロジェクト」は、好きな手仕事をしながら参加できる在宅ボランティアです。正式なアメリカン・パッチワークの縫い方を学びながら、日々の暮らしの中で空いた時間を有効に使ってできます。経験のない人でも、基本さえ覚えれば、だれにでもできます。年に数回開くミーティングでは、他のボランティアさんたちと知り合い、楽しく作業ができます。
出来上がったキルトは、作品展を開いて地域の人たちにお披露目。その後、東北の被災地や、神戸市内など県内で避難生活を送る人たちにも贈られます。
各家庭に眠っていた端布が、みなさんの手により、美しいキルトに生まれ変わります。手作りのキルトのぬくもりは、被災地で子育てを頑張っているお母さんたちの癒しとなります。キルトを通じて分かち合いの心・支え合いの心が生まれ、私たちが贈るキルトの存在が、ときに大きな励ましとなっています。
随時開催するパッチワーク教室に参加して身につけた腕を、ぜひ今後も生かしてください。東北に贈るキルトを作りながら、さらに技術を高めていけます。
小さな布の寄せ集めが、心のこもったすてきなキルトに仕上がっていく過程を一緒に見届けてください。わずかな力もたくさん集まれば、何かひとつの大きなことを成し遂げることができるのです。そのことを身をもって体験し、実感することができると思います。
「ピースキルト・プロジェクト」は、今からでもできる震災ボランティア活動です。興味と関心のある方は、ぜひご一緒に!