東日本大震災の被災地に生まれた赤ちゃんに、手作りのおくるみを贈ろう!―と呼びかけて始めたミントクラブの復興支援活動「ピースキルト・プロジェクト」で作ったベビーキルトが、このほど福島県南相馬市に届けられました。
橋渡しをしてくれたのは、写真家の大杉隼平さんらが活動する「Leaves Work」の皆さん。
大杉隼平さんが代表をつとめる「Leaves Work」との出会いは、大杉さんが今年の5月25日~27日に、神戸新聞ギャラリーで写真展「日常と非日常 1年経って思い出したあの日」を開いたのがご縁となりました。
大杉さんは、東日本大震災の発生直後から、「Leaves Work」を立ち上げ、福島や宮城などで支援活動を行っています。
昨年夏には福島県の子どもを奄美大島に招待。その際、男の子が「空ってきれいだよね。放射能を気にしなくていいんだよね」とつぶやいたのを聞いて、「外で遊べない子どもに、とびきり大きな空を見せたい」と考えた大杉さんは、「同じ空の下、みんながつながっていますように」との願いを込めて、被災地支援のプロジェクト「みんなの空」を設立。フェイスブックなどを通じて協力を呼びかけ、震災から半年後の9月11日と1年後の今年3月11日に撮影された空の写真を集めました。
9月11日の空の写真は、世界中から2025人の協力があり、1枚の大きな写真につなぎあわせて、南相馬市の小学生全員に贈りました。そして、今回、震災から1年を経た今年3月11日撮影の空の写真を集めたところ、日本全国はもとより、世界38カ国の7921人から空の写真が届きました。
神戸からの参加者も多く、「神戸の震災のとき、東北の人たちに助けられたので、お返しをしたい」といったメッセージがたくさん届いたそうです。
写真展は、今年のゴールデンウイークに東京で2回開催。約2000人が、空の写真に込められた人々の思いに触れ、心動かされました。「関西でも見たい」との要望が多数あったことから、3回目は関西で。とりわけ、プロジェクト参加者の多かった神戸での開催をめざし、5月の展示会が実現しました。
神戸の次は、6月8日から福島県南相馬市で開催するとのことでしたので、ミントクラブから「もうひとつの被災地からのメッセージとして、心を込めて作ったベビーキルトを贈りたい」と、ボランティアの皆さんが縫ったキルトを2枚、大杉さんに託しました。
そして、6月11日、キルトを受け取った方から、お礼のメールが届きました!
写真展開催でお忙しいところ、「ピースキルト・プロジェクト」のお手伝いをしてくれた、大杉隼平さん、「Leaves Work」の皆さん、本当にありがとうございます。
神戸から福島へ―。想いはつながりました。「ピースキルト・プロジェクト」では、これからも福島にキルトを贈り続けます。
大杉隼平さんの写真展「日常と非日常 1年経って思い出したあの日」の様子は、「神戸新聞おでかけブログ」で紹介されました。こちらをぜひご覧ください。