ピースキルト・プロジェクト

ミントクラブが主催する、心のケアを目的とした東日本大震災被災地復興のための支援活動。被災地に生まれた赤ちゃんへ手作りのおくるみを贈ります。
<活動報告>「ピースキルト・プロジェクト」これまでの歩み 2011年12月末現在のまとめ①~発足からキルト展まで~
神戸新聞ミントクラブ 2012.01.24

ボランティアさんが縫ったピースワーク

完成したキルトを展示

体験教室も開きました

完成したキルト

岡田先生の作品=写真中央=も披露されました

神戸新聞ミントクラブが窓口となっている、東日本大震災復興支援活動「ピースキルト・プロジェクト」(2011年4月末発足)では、昨年11月にお披露目の展示会を開き、15枚のベビーキルトを公開しました。その後、宮城県、岩手県の各被災地と、神戸市内で避難生活を送る福島県出身の3家庭に、クリスマスプレゼントとしてお届けしました。

昨年12月27日の神戸新聞朝刊紙面に、ベビーキルト贈呈をお知らせする記事が掲載されると、布や糸の提供や、ボランティア参加希望者からの問い合わせが相次ぎました。ご協力をありがとうございます。

新しい年を迎えたプロジェクトは、多くの方の支援をいただきながら、いっそう活発な運動へと発展しています。これまでの歩みを振り返ります。

【女性たちの声が、プロジェクトを生んだ】
東日本大震災の発生を受け、できることから支援を始めたい―という女性会員らの声に後押しされ、4月末に立ち上げた運動は、神戸新聞紙面やインターネットを介して広く浸透。兵庫県内はもとより、大阪、奈良、神奈川、茨城、埼玉、栃木、北海道、海を越えてアメリカのバージニア州まで知れ渡り、各地のボランティアさんたちが手分けして作業を続けています。

ボランティアのネットワークとして登録された方とその友人・知人など、関係者を含めると、100人以上のグループとなりました。紙面やインターネットを介して、プロジェクトの存在を知った方から、ご家族や地域の人たちへと情報が広まり、協力者の数は、現在でも少しずつ増え続けています。

【目指すのは心の復興】
「ピースキルト・プロジェクト」の目的は、アートの力による心の復興です。「神戸ビエンナーレ2011」の協賛事業として登録。5月からボランティアが集まり、鋭意、活動を続けています。キルトを介して息の長い支援を送ります。

キルト作成の指導はプロに依頼。神戸・ポートアイランドでアメリカン・パッチワーク&キルト教室「ピーターラビットのお母さんと仲間達」を主宰する岡田紘子さんが担当しています。パッチワークは初めてという初心者の皆さんは、ピースワークからキルティング仕上げまで、岡田先生に正式な縫い方を学びながら活動に当たっています。

すでに経験のある方たちは、岡田先生のアドバイスを受けながら、それぞれのできるところから作業に加わり、仕事を分担しながら流れ作業でキルトを作成しています。

布の優しい色合いや、肌触りによって癒され、いつも心のどこかで東北の被災地のことを思い、1日も早い復興を願っている私たちの存在を感じてもらえたら…と、願いながら、一針一針、心を込めて仕上げています。

【展示会でお披露目】
「宵の明星」というパッチワークのパターンを採用。ピースワークは1辺25㌢で、12枚の星形のピースを組み合わせて1枚のキルトに仕上げます。7月に第1号ができ、11月末までに18枚が完成しました。制作途中のものも加えると、全部で64セットが準備され、順次、仕上げの作業中です。

これまでの成果をお見せするアメリカンパッチワーク&キルト展「心を布に託して」(ピーターラビットのお母さんと仲間達主催)を11月23日(水)~29日(火)、神戸新聞ギャラリーで実施。15枚のキルトを展示してお披露目しました。会場には、これまでに協力いただいた関係者の方々をはじめ、読者、ミントクラブ会員のみなさん約300人が訪れました。

また、会場では初心者向けのパッチワーク体験教室を開催。希望者にピースワークの縫い方を学んでもらいました。受講生の中から新たにボランティアに参加する人が増え、支援の輪が広がっています

展示会後の12月20日、第1便を被災地にお届けしました(まとめ②に続く)。

(C)神戸新聞社